〔プロフィール〕
ファインアートフォトグラファー
東海大学教授
1955年 北海道足寄町生まれ
2015年 個展「アイ・アム・ザ・ウォルラス」(GALLERY NIW / 東京)など
〔展示〕
2016年8月19日(金)~24日(水)
「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」
石塚耕一
スペースS
〔概要〕
ここ数年はひたすら写真と絵画の境界線を彷徨っていました。ファインアートフォトグラフィ(fine art photography)という曖昧なジャンルの中で、ポートレイトを通してオリジナリティを生み出すことはできないだろうかということを考えていました。絵の具が紙に染みこむような表現をデジタルで実現できないか、レタッチの繰り返しによって新たな美を創造することはできないか、というようなことにチャレンジしていたのです。その結果として生まれたのが本展です。
テーマはビートルズの楽曲『ストロベリー・フィールズ・フォーエバー』(Strawberry Fields Forever)で、この示唆に富んだ歌詞や複雑なサウンドからイメージを展開しています。それは本展の空気感のようなものであり、私にとっては心の支えでもありました。
ポートレイトはモデルとの対話から生まれます。その意味では共同制作に近いものがあり、今回も様々なアイディアをいただきました。ただ、私の作品は内面の表現であり、モデルの美しさを引き出すことに専念しているわけではありません。あくまでもその世界観を演出するためのモチーフの一つなのです。それでもご協力してくださったモデル(Marine、Megumiをはじめとする皆様)には心より感謝申し上げます。それなくして本展の作品は生まれませんでした。