〔プロフィール〕
”孵化日記”というメタドキュメンタリーのシリーズを通して、生まれてからずっと都会に住む自分と、気づかずに見過ごしていた自然との関係をドキュメンタリー映像と語りで露見していく。
1990 東京生まれ
2009 武蔵野美術大学造形学部映像科入学
2010 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科入学
2014 同大学卒業
同大学大学院映像研究科メディア映像専攻入学
〔展示〕
2015年12月11日(金)~26日(水)
12:00~20:00(最終日~17:00)※木曜日休廊
「わたしが彼女を見た瞬間、彼女はわたしを見た」
青柳菜摘とだつお、金川晋吾、門眞妙
opening reception:12日(土)18時~20時
Artist Talk & Closing Party:26日(土)17時~20時
guest / 佐々木友輔
スペースM、S、E
〔はじめに〕
自分の作品の記録するために写真撮影をすると、自分の目で見て感じているように写らないことが不可思議でならなかった。
作品撮影がうまくいかないことに対して、「作品のたましいがとらえられない」「作品のたましいはこの背景に描かれている場所に逃げて行ったんじゃないか」などと考えすぎる程悩んでいた。
そんな中、メディアという言葉の語源は「メディウム=霊媒」に依るものと知り、その謎が解けた、気がする。私自身が絵描きのため、メディウムといえば絵の具の増粘剤や接着剤とストレートに認識していたが、元々が(例えば)視線や思いなどを宿し集める媒介なのだとすれば、生物のようににゅるにゅるととらえどころなく見え方も写り方も変化するということもあるのかもしれない…などと納得した。撮影された画像が、しばしばインターネット上で拡散されていき、ひとり歩きを始めてしまう様子は本当に生物のようだ。それもまた、メディウムとしての象徴的な現象であり、影響力とも言い換えることができるのではないか。作品が手元を離れれば見返すことのできる媒体は写真・画像のみになり、それらをデジカメのモニターやPCのブラウザや印刷した紙の上で眺めると、記憶までもが上書きされていくような感覚にさえなる。
留めたくても留めきれない。捉えたくても捉えきれない。
そして時に、予想外の出来事が起きる。
自分が作ったものにも関わらず、どこか遠いことのように感じている。
門眞妙
〔概要〕
この度、「メディウム」という言葉を元に展覧会を開催します。
青柳菜摘/だつおは、絵画、映像、インスタレーション、インターネットメディアなどを自在に縦断し、本人自身がメディアになっているとさえ感じさせる時もあります。極私的な感覚や物語を正確さと説得力を持ってアウトプットする力にはいつも驚かされます。彼女は発表の際に名前を使い分けていますが、「だつお」と「青柳菜摘」が半透明レイヤーを重ねるように作品を介して現れ、鑑賞者の感覚に微弱なバイブレーションを与えるところが、魅力の一つになっているのではないでしょうか。
金川晋吾は、写真の中に距離、空気、気配、予感を漂わせ、たくみに作り上げられた展示空間に居ると時の流れが変容するような求心力を持っています。撮影者の対象への視線はシビアでありながら、見ていると微笑んでしまうような優しい手触りを感じさせる絶妙さは希有です。それはあらかじめ演出されたものというわけではなく、彼自身の対象との丁寧な関わりが写り込んでいるためのように見えます。
門眞妙は、少女のキャラクターを用いた絵画作品を中心に発表をしています。描かれたキャラクターと対峙していると、そこにはキャラクターではなく人として存在しているかのように浮き上がってくる感覚になります。近年続けている「匿名性の高い背景をバックに立つシリーズ」では、背景自身が感情を帯び、キャラクターの内面を拡張しているかのようです。
それぞれの作品形態が異なる中、支持体となっているメディアと、そこに何が見えるか、そこに何が在るのか、注視する機会になれば幸いです。
展覧会最終日には映像作家の佐々木友輔さんをゲストにお招きし、展示作家によるアーティストトークを開催致します。
作家の言葉を聞く貴重な機会ですので、ぜひご参加下さい。
また、会期後に展覧会カタログを発行予定です。会期中にご予約頂いた場合、特典がございます。
〔プロフィール〕
”孵化日記”というメタドキュメンタリーのシリーズを通して、生まれてからずっと都会に住む自分と、気づかずに見過ごしていた自然との関係をドキュメンタリー映像と語りで露見していく。
1990 東京生まれ
2009 武蔵野美術大学造形学部映像科入学
2010 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科入学
2014 同大学卒業
同大学大学院映像研究科メディア映像専攻入学
〔プロフィール〕
1981京都府生まれ
2006神戸大学発達科学部人間発達科学科卒業
2015東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻博士後期課程修了
〔主な個展〕
2014「home for the aged」(銀座Nikon Salon / 東京)
2013「home for the aged」(特別介護付老人ホームグリーン / 秋田)
2012「father 2009.04.10-」(ガーディアンガーデン / 東京)
2011「第12回三木淳賞受賞作品展 father」(大阪Nikon Salon / 大阪)
2010「第12回三木淳賞受賞作品展 father」(新宿Nikon Salon / 東京)
〔主なグループ展〕
2015「STANCE or DISTANCE? わたしと世界をつなぐ「距離」」(熊本市現代美術館 / 熊本)
2010「ShContemporary:DISCOVERIES 」(Shanghai Exhibition Center / 上海)
2010「Seoul Photo 2010」(Coex Hall / ソウル)
2010「ヨコハマフォトフェスティバル」(赤レンガ倉庫 / 横浜)
2007「第28回写真ひとつぼ展」(ガーディアンガーデン / 東京)
2006「第26回写真ひとつぼ展」(ガーディアンガーデン / 東京)
〔写真集〕
2009「and animals」
〔受賞歴〕
2010第12回三木淳賞
〔プロフィール〕
1985 宮城県生まれ
2009 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
アニメ的な少女のキャラクターと精緻な背景描写の絵画表現を中心に活動。
言葉にできない「感情」「時間」「一瞬」の集積と、この世界との和解を描く。
キャラクターの姿をした「人」としての少女のアップデートを続ける。
〔個展〕
2009 「だけど、忘れられる」(新宿眼科画廊 / 東京)
2010 「ドラマ」(新宿眼科画廊 / 東京)
2013 「美しいending」(新宿眼科画廊 / 東京)
2016 「かみさまのかたち」(新宿眼科画廊 / 東京)
2019 「時間を止めてください」(新宿眼科画廊 / 東京)
2019 「きみは天気」(新宿眼科画廊 / 東京)
〔グループ展〕
2017 「あなたと海のあいま、通り過ぎてゆくすべて」(塩竈市杉村惇美 術館市民ギャラリー / 宮城)
2017 「ニュー・フラット・ フィールド / 仮留めの地」(デジタルハリウッド大学八王子制作スタジオ / 東京)
2018 「めがねと旅する美術展」(青森県立美術館 / 青森)(島根県立石見美術館 / 島根)(静岡県立美術館 / 静岡)
2020 「swimming」(TURNAROUND / 宮城)
2021 「故郷」(新宿眼科画廊 / 東京)
〔WEB-site〕
https://taemonma.tumblr.com/
〔Twitter〕
〔プロフィール〕
小学生の頃から、だつおをやっています。
7つ離れた妹と、幼虫のことを考えています。
単語をつなげて会話する能力を持っています。
〔個展〕
2013 「だつお個展」(北区王子松岡ビル / 王子)
2014 「だつお個展改」(東京都美術館 / 上野)
〔グループ展〕
2009 「カオス*ラウンジvol.1」(mograg garage / 国分寺)
2010 「カオス*ラウンジ'10」(高橋コレクション / 日比谷)
2011 「セーラー服コンプレックス」(ビリケンギャラリー / 青山)
2012 「世界中の誰よりもきっとアイドル」(新宿眼科画廊 / 東京)
2013 「であ・しゅとぅるむ」(名古屋市民ギャラリー矢田 / 名古屋)
2013 「おらたち、あまちゃんが止まらねぇ!!」(新宿眼科画廊 / 東京)
2013 「ここはどこか、あるいは何か?」(越山計画 / 札幌)
2014 「アイドル展後期 大事なお知らせがあります」(新宿眼科画廊 / 東京)
2015 「パープルーム大学物語」(ARATANIURANO / 東京)
2015 「no-nenちゃんきてきて展」(新宿眼科画廊 / 東京)
〔受賞〕
2013 「第19回学生CGコンテスト」萩原俊矢評価員賞受賞
2014 「第20回学生CGコンテスト」馬定延評価員賞受賞
2015 「MEC Award 2015」佳作受賞
〔イベント〕
2012 「シブカル祭2012」(渋谷パルコ / 渋谷)
2013 「オルガネラナイト ~14歳のインセクト~」(Kapo / 金沢)
2014 「シブカル祭2014」(渋谷パルコ / 渋谷)
2014 「京都国際映画祭」作品上映
2015 「東京造形大学CS-Lab」作品上映
2015 「かごしまアートフェスタ」作品上映
〔WEB-site〕
http://datsuo.com
〔Twitter〕
@datsuo
〔Instagram〕