〔プロフィール〕
日本大学芸術学部写真学科卒業後、(株)扶桑社写真部勤務を経て、
1999年7月に独立してフリーランスとなる。主にファッション誌等の雑誌を中心に活動中。
写流プロジェクト登録作家(現在、HPはリニューアル中)
〔個展〕
1994 「屍体考」(銀座ニコンサロン / 東京)
1997 「屍体考2」(銀座ニコンサロン / 東京)
2001 「日常、そして屍体」(銀座ニコンサロン / 東京)
2001 「超屍体考展」(日本博物館 / ハンガリー)
2002 「超屍体考展 in ルーマニア」(アラニヤーノシュ メモリアルミュージアム / ルーマニア)
2001 「超屍体考展 in スロヴァキア」(コマールノギャラリー / スロヴァキア)
2003 「超屍体考展 in ルーマニア 2003」(オラデアコンテンポラリーギャラリー / ルーマニア)
2004 「せつなさを纏って屍体へと向かう」(銀座ニコンサロン / 東京)
〔グループ展〕
1998 「第4回ヤングポートフォリオ」出品(清里フォトアートミュージアム / 長野)
1999 「島村/増元 二人展」(ギャラリー檜 / ルーマニア)
2003 「第8回ヤングポートフォリオ」出品(清里フォトアートミュージアム / 長野)
〔WEB-site〕
http://www.sharyu.jp/
〔展示〕
2010年10月26日(火)~11月3日(水)
12:00~20:00(最終日~17:00) ※木曜日休廊
「屍体考。それからノ其の伍」
増元幸司
スペースM、S、E
〔概要〕
1994年『屍体考』、1997年『屍体考2』、2001年『日常、そして屍体』、2004年『せつなさを纏って屍体へと向かう』に続く、屍体考シリーズの5作品目になります。
テーマは、「存在の不安定さ」や「屍体の持つ独特の雰囲気や美しさ」の再認識です。
被写体は海辺に横たわっている魚や動物の屍体達です。
私にとって『存在』とは、自分自身や第三者を問わず、必然性の無い不安定な事象に思えるのです。
何故ここに私は存在するのか?
何故ここにあなたが存在するのか?
『存在』を改めて認識する手段として屍体を見つめ、死の側から『存在』に思いを巡らすことで、己の「存在の不安定さ」を認識出来るのではと思います。
この作品を介し、「生まれる、生きる、そして存在すると云う事象は、当たり前ではない」「存在していると云う事は必然ではない」と再認識したいと思います。
それは、「死と生」を考えながら生きて行きたい、との思いでもあります。
その上で、先入観を捨てて屍体を見つめていると、醜い存在に思われがちな屍体達の中に、恐ろしさと憂いを含んだ『美しさ』をも認識するのです。
会場は70 - 80点の写真で構成されます。
展示は横一列ではなく、上下にうねるように、蛇行するように広く展開されます。
いわば屍体に囲まれるイメージです。
奥の小さい2つの会場は、隠された白い祭壇と黒い祭壇をイメージしています。
そこは屍体と向き合う小部屋です。
そして、挿入される散文により、言葉でもイメージを膨らませて欲しく思います。
ぜひ会場に足を運び、御覧いただければと思います。
よろしくお願い致します。