2015/07/17-22

変身

〔演劇〕
2015年7月17日(金)~22日(水)
 vol.6「変身」
ttu
前売:¥3,000- / 当日:¥3,300- / 学生:¥2,500-
スペースO、地下


〔概要〕
ある朝、グレーゴル・ザムザが目をさますと、自分が「途方もない虫」に変わっていた。
仕事に出ようとしても、身体が思うように動かない。
様子を見に来た支配人は逃げ去り、両親と妹はおののき、彼の部屋に鍵をかける。
妹だけは食事や掃除の世話をしていた。
ある日、父親が投げたリンゴが背中にめり込み、グレーゴルは動けなくなってしまう。
働き手がいなくなった家族の生活は少しずつ確実に変わっていく。
虫に変身した男とその家族の日常を描く観察小説。
今年、刊行100年目を迎える。


〔原作〕
フランツ・カフカ / 訳:池内 紀

〔構成、演出〕
山田 真実

〔キャスト〕
大木実奈、片倉裕介、KEKE、白井愛咲

●スタッフ
〔舞台監督〕小川 陽子
〔サウンド、デザイン〕西川 裕一(SYLIANRUE)
〔衣装〕引田結香
〔ドラマトゥルク〕森麻奈美 
〔当日運営〕飯塚なな子
〔プロデューサー〕増永紋美

〔協力〕新宿眼科画廊、インストールの途中だビル

〔公演日時〕
2015年7月17日(金)~22日(水)
17日(金) 19:30
18日(土) 14:00 / 18:00
19日(日) 14:00
20日(月) 14:00 / 19:30
21日(火) 19:30
22日(水) 14:00
・上演時間約90分
・開場は開演の20分前です。

〔チケット予約〕
http://ttu.main.jp/


●カフカに寄せて
書くこと。語られること。
書かれたそばからまるでちがったものになってしまうこと。
語られたそばからまるでちがったものになってしまうこと。
まるでちがったものにどうしたらならないか、そのためにカフカは観察をした。
プラハの街並み、その日のごはん、ハマってたイディッシュ演劇、あらゆる女の子のこと、家族について。
全部を並列に、ノートにびっしり書きまくった。(小説を書くときは、ほとんど書き直さず、一気に書く!)刊行された短編集のタイトルが「観察」だったことは見過ごせない。
カフカの作品にとって、書くことと語られることは切っても切り離せない関係だ。
生前自作を本という形で発表することは多くなかったものの、書いたものを朗読することを大変好んだらしい。
ほんとうかどうか知る由もないが、「流刑地にて」という短編を朗読したとき、あまりに真に迫っていて、失神する者が三名もでたという。カフカが自作を語ってみせるさまは、空白のスクリーンの傍らに立つ活弁士さながらだったのではないか。一人芝居ではなくて、あくまで活弁士。
観客は、自らがつくりだした幻影に震えあがるのだ。もっとも彼の場合、語るというより「騙る」のほうが近い気もするが。
今回上演する「変身」は常日頃の観察練習とひとり騙りの成果のたまものであり、カフカの代表作である。
ある朝起きたら「途方もない虫」に変身してしまったという書き出しがあまりにも衝撃的で、大概出オチのように受け取られてしまうけれど、虫になったグレーゴルの「目に見える変化」と、時間の流れ方や社会的な立場や家族の中での立ち位置といった「目に見えない変化」のふたつの軸があってはじめて「変身」なのだ。
稽古では虫を演じないことからスタートする。騙られていることに気を取られていると、語られていることを見逃してしまう。
大事なものを見逃さないようにじっくりとザムザ家と向き合いたいと思う。

Date
  • 2015/07/17-22

Location
  • スペースO、地下

Company
  • ttu

ttu

〔mail〕
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