〔プロフィール〕
山田太郎を中心とした流動的な複数名のメンバーにより組成されたクリエイティブチーム。
2001年より表現形態を特定せず、柔軟な活動を続けている。
〔展示〕
2008年3月31日(月)~4月8日(火)
12:00~20:00(最終日~17:00)
「関わりのないこと」
山田piyo太郎∑
スペースM
〔概要〕
会話の中で、触れてはいけない話題になったとき「あっ、地雷踏んじゃった」 とか言いますが、会話の中でどれだけ地雷を踏んだところで、いくらか精神的なダメージがあるとしても肉体的に何らかの影響を受けることは、まずないと言って良いだろう。
東京でぼんやり歩いていても地雷踏んじゃって足がなくなっちゃったりはしないし、そもそも渋谷とか新宿に地雷なんて埋まっていないし。
だから物質的な問題として、僕と地雷とは何の関わりもないと言える。
さらに言ってしまうと、パレスチナの空爆で僕が怪我をするわけでもないし、アフリカの食料問題で僕は飢え死にしたりもしない。
つまりTVでやっている、世界のどこかで起きている悲惨で凄惨な出来事と僕の平穏で平坦で時々退屈な日常とは全く何の関係もないっていうわけ。
僕は僕で、これでも精一杯生きている。
今日も満員電車でぎゅうぎゅうしながら、45分もかけて京浜東北線と山手線を乗り継いで会社に行くのです。
それで取引先に頭下げて、上司に殴られて、沢山我慢して今日も生きている。
死ぬまでの長いんだか短いんだかよくわからない時間に僕は一体何をすれば良いのだろう。
〔トークイベント〕
「関わりのないことへの関わり方」:4月6日(日)18時~20時
ゲスト:吉田真理子
〔トークによせて〕
「問題」そのもの以上に、「問題」を「問題」として設定する視線や、イメージが
生産されてゆく過程に関心がある。誰にとっての「問題」なのか、「問題」が
解決された状態とはどんな状態なのか。創られた権力構造や、前提というものが
野放しのまま語られる問いは、毎日の生活のなかにいくらでも転がっている。
けれど傷つきたくない・疲れたくない私たちは、日常の何気ない安穏さに寄り添い、
いつの間にか既存の問いを疑うことをやめてしまう。こうした「日常性」を包摂した
現場で、生身の知を掘り起こしていくことの面白さを、少しでも共有できたらと
思っています。