〔プロフィール〕
1992 東京都生まれ
立教大学社会学部在学中
〔展示〕
2012年4月6日(金)~11日(水)
12:00~20:00(最終日~17:00) ※木曜日休廊
「ファンファンファンファンファンファン」
大島嘉仁、長田雛子、佐久間洸、堅田好太郎、桐川典子、伏木庸平
スペースM、S、E
〔概要〕
美學校「映像表現の可能性」の生徒によるこの展覧会は、2011年度の受講生3人に前年度の3人が加わった6人が発表するもので、「ファン」が6回繰り返されるタイトルはその人数に由来している(本展では、ゼミの講師も出品)。
彼らは言う。
「作ること、作り続けて生きていくことには、常に先の見えない不安がつきまとう。
だが、それは期待感の表れでもある。不安の中からもファン(fun)は生まれてくるし、不安をファンにしていく過程が制作であり、表現なのではないか」と。
「正解のない『表現』と格闘しながら、自分なりの答えを見つけようと作品を作っている」とも語る彼らの、動画メディアを駆使した現段階での回答がここに集う。
たしかに、ふと周りを見渡してみれば、生きていくことにすら不安を感じざるを得ない状況は相変わらずだ。
それはそうだろう。
だからこそ、彼らは、制作に伴う高揚感や興奮を信頼する一方で、自らの不安な顔を残酷に映し出す鏡を携えながら、まだ見ぬ誰かとともに生きていくためのヴィジョンを創出しようとしているのだ。
この時代を生きる自分自身と対峙することでしか立ち上がっては来ないそのヴィジョンは、ときには真剣に懊悩し、ときには悪ふざけをしながら、きっと突然に現れる。
それは「いま、このとき」であるかもしれない。
ファンシーでファンタジックなだけでは終わらない、ファニー(風変わり)な奇跡は、こうした展覧会にこそふさわしい。
ファン・ド・シエクル(世紀末)は遠くなりにけり。
そんな狂騒を幼心にしか経験していない世代による新感覚の表現で、ファンキー・フレッシュ(最高にかっこいい)なネクスト・ステージへのファンファーレを鳴らしてくれ。