〔プロフィール〕
プロフィールといって、公表に値する輝かしい履歴など持ち合わせていない。
正直名前も出したくなかった。
名を売るために撮りに行った興行はひとつもない。
フォトグラファーにとって名刺代わりとなるものは写真。
売名で関わろうというなら別だが撮影者が誰かなど問題ではなくプロレスの臨場感を殺さぬインパクトある写真を撮るために腕を磨いてきた。
リングのあるところは戦場。
その最前線がリングサイドでありプロの興行においてはそれこそ百戦練磨のプロレスカメラマン以外立つことは許されない聖域なのだ。
私が撮影した写真を見た人が、プロレスなるものに興味を抱きプロレス会場に足を運んでくれることを強く願って、戦場の最前線でうところのリングサイドに立ちたいと思った。
それがいまからおよそ6年前。
いまも夢を見ているようだ。
幼少時父に連れていってもらったプロレス興行。
レスラーの巨大さにただただ怖がって泣きじゃくった。
金曜から月曜のゴールデンタイムにテレビで見ていたプロレス。
憧れのスター選手たちは雲の上の住人だった。
いまどんなに近くでカメラを向けてもリスペクトはゆるぎない。
そればかりか、むしろ恐れ多さは増す一方だ。
プロレスラーはこれからもいつまでも手の届かない空の上で輝きを放つ憧れのスターたち。
誰からお礼を申し上げて良いのかわからないくらいたくさんの選手関係者に助けられてここまできた。
心より感謝します。