〔展示〕
2020年10月9日(金)~21日(水)
12:00~20:00(水曜日~17:00) ※木曜日休廊
「Lent et douloureux」
川口瑠利弥
スペースS
※オンライン在廊
10日(土)、11日(日)13:00、15:00、17:00
17日(土)、18日(日)13:00、15:00、17:00
〔展示概要〕
本展では、今尚起こっている世界共通の問題に対しての心象風景を描いています。
世界が変わって1年が経とうとし、私は、一瞬で沢山の命が人が失われたり、同時に黒人が銃撃されたり、日々追いつかない情報が流れる現状を目の当たりにして、私たちは何者かに取り囲まれたような感覚になりました。
日々急速に変化している世界で、人が人を恐れるようになってきているように感じます。これはネガティブな側面での人間の本質とも言えます。
この多方面から影響をうけたときに感じた、先を予知できない気持ちや同時に感じる不安、人の本質的なものなどを描くことで、奮い立たせるような新しい感情を生成する試みです。
〔ステイトメント〕
私はこれまで、人と人との記憶の繋がりを追求してきました。
社会や他者の影響からくる不穏な記憶や、生きていく中で忘れられていく記憶、予知できぬ未来への気持ちを想起させるような絵画制作を目指しています。予知できない状況から同時に感じる不安は、人間が常に心の深層で感じており、死に至るまで抱えていく気持ちです。
些細なことから大規模まで、この世界の出来事を記録的に絵画として描くことにより、主観と客観の中にすでにある何かを想起させられるのではないかと思いながら、人間の営みの連鎖、歴史や文化との繋がりの証として、作者と鑑賞者の間に、手探りでも私たちの現在を照らし出すことが出来ると信じています。
日々急速に変化している今日だからこそ、今しか感じられないものがあると思うのです。