新世のταυροκτόνος

〔展示〕
2022年7月8日（金）～13日（水）
12:00～20:00（水曜日～17:00） ※木曜日休廊
「新世のταυροκτόνος」
神谷冬也、川村奏太、佐藤奎、畠山颯、星加曜
スペースO

〔概要〕
コロナ禍によって分断されたつなりがりを紡ぎ直すものはなにか。
それは人間同士のぶつかり合いだ。
意見の衝突、肉体の衝突、さまざまな衝突がコロナウイルスによって消滅した。

私自身がコロナウイルスに感染した際、自宅療養により部屋に隔離された。
それまで当たり前だと思っていた家族や友人とのつながりが一瞬にして分断されたのだ。
人との摩擦がなくなったことにより自分の精神と身体が、いかに人との衝突により研磨されていたかを実感した。
衝突による摩耗がなくなった私の精神も肉体も、蓄えるばかりの、まるで肥えた肉の塊ようだと感じた。この現象は一種のメタボリズムと言えるのかもしれない。

研磨されなかったことによって蓄えられっていた贅肉は今後どのように減らしていけばいいのか。
コロナウイルスの情勢が落ち着いたあとの私たちの課題は肉体と精神のダイエットなのではないだろうか。

平時に戻りつつある日常の中で、これから再び起こるであろう人間同士のぶつかりによって落ちていった肉のかけらを、どうか大切にして欲しい。

ダイエットの第一歩としてこの度『新世のトーロクトニー』を開始する。