〔展示〕
2024年5月17日(金)~29日(水)
12:00~20:00(水曜日~17:00) ※木曜日休廊
「にんげんごうかく」
円井テトラ
入場無料
スペースM、S、E
〔概要〕
「にんげんごうかく」
本展示では、家族という枠組み・個人同士の関係性・個人のカテゴライズについてそれぞれの作品で言及する。
異なったマテリアルや技法を交えながら触れることで、存在する規則や偏見、風潮に対して境界線の在り方を探り、柔軟に見つめ直すことを提示する。
「ふつうのかぞく」
スペースM
戸籍、血の繋がり、共同生活の空間、パートナーシップ、協力者、守る者と守られる者・・・「家族」を構成する要素について考えると、制度や生物学、社会学といった複数の枠組でとらえることができる。
一般的には、家族内での役割分担やポジショニングが存在するが、役割が停止したり曖味になっても家族の構造が壊れるわけではない。
逆に強固な定義付けをすると例外が生まれてしまう。
それでは、なにをもって「家族」と呼ぼうか?
作者自らの家族と呼べる存在とともに、家族写真をモチーフとしてセルフポートレートを撮ることで内外から境界線を探る。
「わたしとあなたがただ幸せを願いあうチェキ」
スペースS
家族とは違う枠組みで捉える関係性について考える。
「わたしとあなた」というそれだけの枠組み。
たとえば強い「好き」の気持ちと、共存したいと思う関係性は、一本の線につなげることもできるが、つなげなくても両立することが可能な別個の感情である。
距離が近くても遠くても、運命の線が交わらなくても、
「わたしとあなた」が互いを強く認識することで幸せを共有し未来に向かうことができるのだろうか?
そのための実験として、チェキを用いた式的な作品を提案する。
「Ikura is not food, so I'm not a woman either.」
スペースE
原点として個人について考える。
作家は現代美術作家であり、写真家であり、母親であり、妻であり、メイドであり、戸籍上は女性であり、人間であり、あらゆる時と場所により役割や属性を流動的に変化させながら生き、そのようなセルフポートレート作品を制作してきた。
作家は、「いくら」を食べ物としてでなくただそこにある存在そのものとして焦点を当てることで属性からの解放を試みる。
1粒1粒を分けて名付けることで個としての価値を見出す。
Creator
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MARUI Tetra / 円井 テトラ
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KANDA Mitsuki / かんだ みつき